運動会と言えば、子供の成長がみられる晴れ舞台です。
ですが、一方で「運動会は意味が無い」という声も。
それは一体なぜでしょうか?
実際に運動会がない学校があるのも事実です。
近年では競技に順位をつけないとも言われていますしね。
ここでは「運動会は意味ないと言われる理由、必要性」について紹介しています。
運動会は意味ないという意見がある理由は?
運動会は年に一度の子どもたちの活躍を見る機会ですが、最近は開催に反対の意見もあります。
運動会に関してはいろんな意見がありますが、4つの意見にまとめてみました。
1つ目「気候(気温、天気)」
パパもママも実感している方が多いと思いますが、昔より運動会シーズンがとっても暑いのです。
熱中症になる子どもがいるのも事実です。
そのため全国的に9月~10月に多かった運動会を、初夏にずらす地域も増えています。
炎天下で行われる運動会の練習に不安を感じる方も多くなっています。
運動会は現在の気候にあった他のスタイルがあっても良いのかもしれません。
2つ目「怪我の多さや指導の厳しさへの疑問」
運動会は地域によって器械体操があり、大けがをする事案もあります。
また、厳しい指導が炎天下で続き、運動会以前に体育が嫌いになる子もいます。
こうしたスパルタ式の運動会は子どもの教育に良いのか?
保護者としては、不安に感じるご家庭もあります。
3つ目「共働き世帯が増えたこと」
これまでは、父親が働いて、母親が主婦をするというのが、一般的でしたが、最近では経済的な理由から、夫婦共働き世帯が増えています。
また、女性も社会進出しやすくなった環境で、今後も共働き世帯は増えるでしょう。
そうなると、なかなか運動会に夫婦で参加することが出来ず、子供が一人参加するようになります。
こういった理由から「運動会はいらない」という意見も寄せられています。
4つ目「近隣住民からクレームが来ること」
運動会と言えば、空砲や大勢の親御さん達が見に来ますよね。
近隣に住む人や自治体から「騒音」に対するクレームが来ることもあります。
この点は学校側と近隣住民との付き合い方によって異なりますが、中には運動会をやることで、近隣からあまりにも多くのクレームが来るケースも。
なので、運動会をやらない地域もあります。
運動会をやらない学校もある?
運動会は子どもの頑張りや成長を、保護者が間近で見ることが出来る大切な学校行事です。
しかし、運動会をやらない学校もあるのはご存知でしょうか。
実は地域によっては運動会が無いエリアもあるのです。
小学校では義務教育の指導要綱にそって行われていますが、中学校になると行っていない地域があります。
代わりに、マラソン大会や水泳大会などで代用しているのです。
義務教育期間は基本的に文部科学省の指導要綱に従っているので運動会、ないし別の運動の催しがあります。
義務教育ではない幼稚園・保育園でも運動会行わない園があります。
ですが、これは園庭が無いなどの理由で行えないため、なわとび大会など代用のイベントを実施しています。
また、外国人の児童向けであるインターナショナルスクールでは運動会を開催しないところもあります。
海外でも運動会などと言う文化はありません。
運動会はなぜやる必要性は?教育的意義を教えて
厳しい練習、時にはケガもあるのにどうして全国で運動会は行われているのでしょうか。
文部科学省による学習指導要領の中では、「健康安全・体育的行事」という指導要領があります。
心と体の健やかな成長や健康の保持増進などを推進すること。
そして、団体行動への適応能力、体を動かすことを楽しむ姿勢の育成、体力の向上などに役立つ活動を行うことが目的なのです。
この指導に基づき、ほとんどの学校で運動会が行われていますが、運動会をやりなさい、とは書いてありません。
他の体育的行事でも良いのです。
しかし、運動を楽しみながらみんなで活動する、と考えると運動会は長年の蓄積、経験もあり続いているのです。
最近の運動会で競争の順位をつけない理由って?
運動会で競争の順位を「あえて」つけないことがニュースでも話題になっています。
かけっこや玉入れなど、競争をやってきた世代の方々からすると、どうして順位をつけないのか疑問に思うでしょう。
競争のない運動会、というのは90年代にはNHKのドキュメンタリーで特集され、全国でも試みが見られるようになりました。
生徒に順位付けすると、やる気を失う、心が傷つくという意見があります。
運動会がない北欧の教育と比較されることもあり、多くの教育者も「競争と教育」の在り方について悩んでいるでしょう。
のびのびと色んな個性が育つことはとても大切な教育です。
子どもに劣等感を植え付けることを避ける、そんな理由があって運動会の競争はやめる試みがありました。
しかし、目標があることで不得意な事を頑張れるのも事実です。
今は最下位でも、明日は3位、最後には1位になれるかもしれません。
目標があると頑張れることもあります。
運動会に限らず、学校教育の現場では絵画コンクール、テストなど様々な競争があります。
そして競争は大人になってからも続きます。
今後も運動会や競争については議論が続いていくでしょう。