運動会の日の朝に「パンパン」とピストルを撃つ音が聞こえることがありませんか?
思わず「うるさい」と感じていた人もいるでしょう。
今では少なくなりましたが、運動会の日の早朝は、号砲を鳴らしていた地域があります。
これにはどんな目的と名前があるのでしょうか?
また、誰がどこで打っているのか不思議ですよね。
では、詳しく見ていきましょう。
運動会の朝の空砲(号砲)の目的って何?
空砲の目的は、結論から言うと「本日、運動会を開催します」ということを多くの方に知ってもらうためです。
現代ではメールという手段がありますが、昔は開催の合図を多くの人に通知する手段として、遠くまで届く「音」を用いたようです。
一説によると、元はイギリス海軍が入港する際に、戦意がないことを知らせるために空砲を撃ったのが始まりとされています。
その後、入港の時だけでなく、陸上でのお祝いの時にも使われるようになりました。
地域によっては学校に旗を立てて知らせるところもあるようです。
最近では、あまりないですが、昔はありましたよね。
その日に運動会が開催する合図みたいなものですよね。
早朝の6時くらいから朝の空砲(号砲)が鳴るケースもありますね。
早朝からうるさくないの?疑問に思う人もいるでしょうね。
場所にもよりますが、昔、運動会は地域で連帯してやってて、近隣の人たちの手伝いに来ていたりしたので、寛容だったような気がしますね。
運動会の朝の空砲(号砲)の正式な名前は?
空砲の正式な名前は、雷(らい)といいます。
音の正体はいわゆる花火です。
ですが、夜の花火を「夜玉」というのに対し、昼の花火を総称して「昼花火」や「昼玉」と呼びます。
雷の中でも、1発で複数の音が鳴るものを段雷(だんらい)といいます。
5回音が鳴るものは五段雷と言います。
3回音が鳴るものを三段雷といいます。
運動会の朝の空砲(号砲)とスターターピストルって同じなの?
運動会の朝に聞こえると空砲と、徒競走などに使われるスターターピストルは全くの別物です。
まず、朝に聞こえる空砲はいわゆる花火です。
花火なので誰でも打ち上げられるものではなく、花火業者さんが打ち上げます。
消防署の許可も必要です。
対して、スターターピストルは花火ではなく、あくまで音を出せる銃です。
使用するための資格や消防署への届出なども必要ありません。
一般的には紙火薬を入れて使用しますが、最近では電子式のスターターピストルを使っているところもあります。
運動会の朝の空砲(号砲)は誰がどこで鳴らしているの?
運動会の朝の空砲は、基本的には花火業者の方が校庭や川沿いなどで打ち上げています。
基本的にはというのは、学校の先生やPTAのお父さん達が担当する学校もあるということです。
朝の空砲はいわゆる花火なので通常は花火業者にお願いするところが多いと思われますが、火薬の量によっては資格がなくても打ち上げられるようです。
運動会が決行される日の朝6時前後に打ち上げられるケースが多いのではないでしょうか。
運動会の日の朝早くから大きな音が聞こえてきた経験がありますよね。
子供の頃はそういうものだと思っていましたが、よくよく考えてみると誰がどこで鳴らしているんだろう?と気になるのも頷けます。
運動会の朝の空砲(号砲)はうるさいから近隣は迷惑しているって本当?
運動会の日の朝の空砲って結構大きな音がしますよね。
子供の頃はあの音が嬉しかったのですが、大人になってみるとあの音に起こされちゃったりします。
朝6時頃に鳴るので、セットした目覚まし時計よりも早くてうるさいなぁと思う方もいるのではないでしょうか。
近隣が迷惑しているかについてですが、気にならないという声もある反面、やめて欲しいという声も無視できないぐらい出ているようです。
実際にこういった声を受けて、空砲をやめる学校も増えているようです。
1年に1度、しかもほんの数秒なので学校に苦情を言うほどでもないような気がしますよね。
ですが、例えば運動会が自分に関係ない方だったり、夜勤明けでやっと寝始めたという方にとっては迷惑と感じてもおかしくありません。
音って結構気になりますし。
除夜の鐘ですら苦情が来ているそうですから、不特定多数の方が聞こえる音については今後も自粛していく方向なのかもしれません。
日本ではそういった音を使って行事や季節を伝えてきました。
もちろん個人の感じ方は自由です。
「ああ、もう運動会の季節だな。秋だからおいしいものでも食べに行こう」と思う人もいるでしょう。
また「今年も終わりか。除夜の鐘を聴きながら今年を振り返ってみよう」といった感じで、季節の音を楽しむという方向にシフトしてみても良いかもしれませんね。