NHK放送の「綾瀬はるかのふくしまに恋して」という番組では、福島県の西会津町の青べこ(青海波べこ)についてピックアップしていましたね。
一般的に知られているのは赤い色の「赤べこ」ですが、青い色をした「青べこ」なんて珍しいですよね。
NHK放送の「ふくしまに恋して」は女優の綾瀬はるかさん出演し、色々な地方の文化情報を取り上げる人気番組です。
今回は、青べこ(青海波べこ)について取り上げていましたね。
そこで、このページでは「赤べこ」と「青べこ(青海波べこ)」の歴史や意味の違いについて紹介しています。
赤べこ青べこ(青海波べこ)の違いは?
「赤べこ」と「青べこ(青海波べこ)」の大きな違い作られた時期です。
赤べこが作られたのは、令和2年(2020年)から遡ると400年前と言われています。
807年(大同2年)、柳津町の円蔵寺には徳一大師が円蔵寺の虚空蔵堂を築き上げる際、上流の村から豊富な木材を寄付されました。
けれど、水量に富んだ只見川から材木を運送することは非常に難しい作業でした。
人々が寄付された木材を運送するのに頭を抱えているなか、何処からか牛の群れが出てきて、材木の運搬を手を貸してくれた。
肉体的な労働で何頭もの牛が疲れ果てていく中で、最後まで働いたのが赤色の牛だったという伝説があります。
その赤色の牛の逞しい姿から、赤べこが作られたと言われています。
他には、会津地方に天然痘が流行ったときに赤べこの人形を持っていた子供さけは病気にかからなかったという伝承もあります。
これに対して、青べこ(青海波べこ)は考えられたのは、2011年以降のことです。
2011年といえば、東日本大震災ですよね。
実は、青べこ(青海波べこ)が作られたのは、この東日本大震災がきっかけとなっています。
つまり「赤べこ」と「青べこ(青海波べこ)」では、作られた由来(きっかけ)が異なるため、込められている意味も少し違います。
赤べこと青べこ(青海波べこ)の意味は一緒?
赤べこが持つ意味
赤べこは、会津地方の郷土玩具(おもちゃ)であり、小さな子どもに降りかかる災いを退けるとして、魔避けとして用いられてきました。
もちろん、「赤べこ」は子供だけでなく、大人に降りかかる災いも防いでくれると信じられていますよ。
今でもその風習は会津地方に根付いており、「赤べこ」を家に飾っている人もいます。
ちなみに、「赤べこ」を家に飾ることで、魔よけ効果があるという俗説もありますね。
青べこが持つ意味
一方で青べこ(青海波べこ)が作られたのは、2011年に東日本大震災があった以降のこと。
これは、青べこ(青海波べこ)の色と絵柄が関係しており、これは、青べこ(青海波べこ)の絵柄には波を連想させるような模様があしらわれています。
これは「波のように好機(良いこと)がずっと続くよう」にという意味が込められています。
青べこの考案者(早川美奈子さん)が「人を不安や恐怖と与える波ではなく、平穏で日常生活に恵みを与えてくれる海(波)になってほしい」という人々の願い(意味)が込められています。
青べこ(青海波べこ)の「波模様は幸福(好機)、海の色は恵み」を意味しています。
また、青べこ(青海波べこ)の絵柄に描き出されている水色は清める意味を持ちます。
この水色(海)が波のように途切れること無く、人々に幸福をもたらすことを意味しています。
つまり、青べこ(青海波べこ)は人々の穏やかな生活の中で与えられる幸福を願うという意味が込められているのです。
赤べこ青べこ(青海波べこ)の違いは?意味は一緒?ふくしまに恋して~まとめ
NHK放送の「綾瀬はるかのふくしまに恋して」という番組では、青べこ(青海波べこ)が取り上げられていましたね。
多くの人が「赤べこ」を見る機会はありますが、「青べこ」を見る機会はさほど無いでしょう。
そもそも「青べこ」が作られたのは2011年の東日本大震災があった以降のことで、まだ「赤べこ」に比べて歴史が浅いのも事実。
「赤べこ」と「青べこ(青海波べこ)」を同じものとして認識している人も多い。
ですが、発祥起源(由来)が違いので、この二つに込められた意味も根本的に違います。
「赤べこ=魔よけ(災いから守る)」に対して、「青べこ=幸福をもたらせる」という意味が込められています。